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今村幸治郎(Kojiro Imamura)
1953年 和歌山県生まれ – 2018年没
色鉛筆で描かれる、温かくどこか懐かしい世界。今村幸治郎は、ハート、月、ロボット、そして愛車シトロエン2CVなどの
モチーフを通じて、子供の頃の夢のような感覚、ロマンチックでどこか切なくも深みのある世界観を描き続けたアーティストです。
大学卒業後に出会ったシトロエン2CVに魅了され、生涯にわたりその世界観を作品に描き続けました。
自宅を訪れた外国人のすすめでフランスのシトロエン本社に作品を送ったことをきっかけに、パリ本社での個展が実現。
その後もフランスのギャラリー「JEAN CAMION GALLERY」での展示やテレビ番組での紹介など、海外でも高く評価されました。
国内では銀座松屋、池袋西武、名古屋PARCOなど各地での個展をはじめ、図書館や美術館での展覧会、アプリや絵本の制作、企業とのコラボレーションなど幅広い活動を展開。アートとシトロエン、そして心に残る物語のような世界を結びつけ、多くのファンを魅了し続けました。

人は皆、ずうーっと何かを待ち続けます。 希望と期待、夢を持って、
それはなかなかやって来ません。 本当はすれちがっていたりするのかも
しれません。 待つことそれははかない夢かも知れません。
でもそれなしには生きてゆけないのです 今村幸治郎

『何故,ロボットなのか?』
僕が若い頃,絵本の出版社に原稿を持ち込むと、必ずこう言われたものでした。
僕の描く,ロボット達は僕の分身なのです。とは言っても、 それは現在の僕ではなく、
子ども時代の自分、子どもの心を持っていたときの 自分なのです。
その世界には王様も登場しますが,人(ロボット)が その地位や富によって差別されない世界なのです。王様もみんなと一緒に労働します。ゆうなればユートピアでもあります。
では何故,子どもを描かずに, ロボットなのかと言われれば、そこには、照れがあるのです。
子どもを可愛く描くと恥ずかしくなります。その点、ロボットならば 、一見、無表情なのですが、
その形状から起因する、 稚拙な動作故に様々な表現が可能なのです。
僕は、多くの人達が大人になる過程で どこかに置き忘れてしまった、
子どものときの気持や夢を思い出して頂きたく、この様な絵を描いています。
今村幸治郎
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